2016年9月3日土曜日

11:カウンティング・クリベッジ

カウンティング・クリベッジ

ゲーム概要:
複数のフェイズからなるラウンドを複数回繰り返して点数を稼ぎ、最初に121点を取った人が勝利者となります。

・プレイ人数:2-4人(3人以上がおすすめです)
・プレイ時間:約20-40分
・使用カード:ジョーカーを除く6スート・A~Kまでの全カード(78枚)
・その他必要なもの:得点計算の手段(プレイ人数分、121点まで表示できるもの)

通常のクリベッジとの違い:
・スートが6種類ありますので、ペアによって点数が爆発的に稼げる可能性があります。
・使用されたカードは、山札が尽きるまで再利用されません。それまで使われたカードを大まかにでも把握(カウンティング)しておくと、有利にゲームを進めることができるかもしれません。

ゲームの流れ:
A、準備
最初に何らかの手段で、ディーラーを決めます。

B、ラウンド
以下の1.~4.の各フェイズを繰り返します。
1.スタートアップフェイズ
(1) ディーラーがカードをシャッフルし、左隣の人がカットして下さい。

(2) ディーラーは、以下のように全員にカードを配ります。残されたカードは山札となります。
・2人ゲーム:6枚ずつ
・3人ゲーム:5枚ずつ+1枚を伏せ札に
・4人ゲーム:5枚ずつ

(3) 各自は手札を4枚残し、残りを伏せ札とします。
この伏せ札を「クリブ」と呼びます。
最終的に、各自が4枚ずつ、クリブが4枚の状態になります。

(4) ディーラーの左隣の人が山札をカットし、ディーラーが山札の1番上(台札)をめくります。
この台札をスターターと呼びます。
ここで、ディーラーのみ得点を得る可能性があります。

2.手札プレイフェイズ
(1) 親の左隣のプレイヤーから時計回りに、手札を自分の前に出していきます。
このときに、出されたカードの合計値を宣言します。
各カードの数値は、以下のとおりです。
・A:1
・2~10:各カードの数値
・J~K:10
この時、出したカードで役(後述)ができれば、その人が得点を得ます。

(2) 合計が31を超えるようなカードは出すことができません。
その場合は「ゴー」と宣言してください。
また、カードを出すことができる場合は出さなくてはいけません。

(3) 誰もカードを出せなくなった場合、今まで出したカードをいったん脇に置きます。
最後に「ゴー」を宣言した人の左隣の人から、また時計回りにカードを出していきます。

(4) 最終的に全員の手札がなくなるまで(1)~(3)を繰り返します。

3.手役計算フェイズ
(1) ディーラーの左隣の人から順番に、手札4枚+スターターの計5枚で手役を計算します。
(2) ディーラーは、手札4枚+スターターの計5枚で手役を計算した後、クリブ4枚+スターターの計5枚で手役を計算します。

4.エンドフェイズ
(1) ディーラーを左隣の人に交代します。
(2) 使われた手札・クリブ・スターターは捨て札としてまとめて脇に置きます。
(3) 残った山札で次のラウンドを行います。
山札が足りなくなった場合は、捨て札をシャッフルして山札に追加します。

C.ゲーム終了条件
Bのラウンド中いつでも、誰かが121点に達した瞬間にその人の勝利でゲームが終了します。


得点計算:
各フェイズごとに、以下のように得点を計算します。

A.スタートアップフェイズ
・ヒズ・ヒール:スターターがJの場合(ディーラーのみ2点)

B.手札プレイフェイズ
 以下の条件を満たした手札を出した人に、得点が入ります。
(1) 15:2点
 合計がちょうど15になるカードを出した場合
(2) 31:2点
 合計がちょうど31になるカードを出した場合
(3) ラストカード:1点
 31に満たない状態で、最後に手札を出した場合
 ※「31」とは重複しません
(4) ラン/シークエンス:1枚1点/3点~
 場のカードで3枚以上の連続する組ができた場合
 ※スートは問いません。また、順番通りに並んでいる必要はありません。(2-4-3で成立します)
 ※この場合、絵札(J~K)は別の札として解釈します。また、KからAにはつながりません。
(5) ペア:1組あたり2点
 直前のカードと同じ数字の手札を出した場合
 ※この場合、絵札(J~K)は別の札として解釈します。
 ※ペアは連鎖します。具体的には、以下のように点数が入ります。
 ・2枚目:2点(ペア)
 ・3枚目:6点(ペア・ロイヤル)/ペアが3通りできると解釈
 ・4枚目:12点(ダブル・ペア・ロイヤル)/ペアが6通りできると解釈
 ・5枚目:20点(トリプル・ペア・ロイヤル)/ペアが10通りできると解釈
 ・6枚目:30点(フォース・ペア・ロイヤル)/ペアが15通りできると解釈
 ※間に別の数字が入ると、連鎖は途切れます。

☆以下は、プレーヤーA(ディーラー)BCDが、以下の順番で手札をプレイした例です。
B:6を出して「6」と宣言
C:5を出して「11」と宣言
D:4を出して「15」と宣言/「15」で2点・「ラン」で3点獲得
A:Kを出して「25」と宣言
B:「ゴー」を宣言
C:3を出して「28」と宣言
D:1を出して「29」と宣言
A:「ゴー」を宣言
B:「ゴー」宣言済なので何も出せない
C:1を出して「30」と宣言/「ペア」で2点獲得
D:「ゴー」を宣言
A:「ゴー」宣言済なので何も出せない
B:「ゴー」宣言済なので何も出せない
C:1を出して「31」と宣言/「31」で2点・「ペア・ロイヤル」で6点獲得
次はDから手札をプレイしていきます。


C.手役計算フェイズ
 手札・クリブとスターターを組み合わせて以下の条件を満たした場合、得点が入ります。
(1) 15:1組あたり2点
 数値を合計して15になる組み合わせができる場合
 ※カードは何枚でもかまいません。
(2) ラン/シークエンス:1枚1点/3点~
 3枚以上の連続する組ができた場合
 ※スートは問いません。
 ※この場合、絵札(J~K)は別の札として解釈します。また、KからAにはつながりません。
(3) ペア:1組あたり2点
 同じ数字のカードがある場合
 ※この場合、絵札(J~K)は別の札として解釈します。
 ※同じ数字のカードが複数ある場合、具体的には以下のように点数となります。
 ・2枚:2点(ペア)
 ・3枚:6点(ペア・ロイヤル)/ペアが3通りできると解釈
 ・4枚:12点(ダブル・ペア・ロイヤル)/ペアが6通りできると解釈
 ・5枚:20点(トリプル・ペア・ロイヤル)/ペアが10通りできると解釈
(4) フラッシュ:4点または5点
 手札・クリブ4枚が同じスートの場合、4点
 スターターも同じスートの場合は5点
(5) ヒズ・ノブ/ジャック:1点
 スターターと同じスートのJを持っている場合

☆以下は、手役計算のサンプルです。
◯スターター:X7/手札:D6・D7・D8・D9
・「15」:D6D9・D7D8・X7D8の3組で2×3=6点
・「ラン」:D6D7D8D9・D6X7D8D9の2組で4×2=8点
・「ペア」:D7X7の1組で2×1=2点
・「フラッシュ」:手札4枚がDなので4点
 以上より、合計20点

◯スターター:H5/手札:SJ・HJ・LJ・XJ
・「15」:H5SJ・H5HJ・H5LJ・H5XJの4組で2×4=8点
・「ペア」:SJHJ・SJLJ・SJXJ・HJLJ・HJXJ・LJXJの6組で2×6=12点(ダブル・ペア・ロイヤル)
・「ヒズ・ノブ」:HJを持っているので1点
 以上より、合計19点

オプションルール:
A.スコンク
ゲーム終了時、91点に満たないプレーヤーがいた場合、その分勝利ゲーム数が増えるルールです。
理論上は、4人プレイで4ゲーム勝ちまでありえます。
複数回ゲームを行う際に採用してもよいでしょう。

B.マギン
プレイや手役の計算の時,相手が得点を計上するのを忘れた場合,「マギン」と宣言し,自分の得点として計上することができます。
上級者同士でのシビアな勝負、もしくは点数計算の勉強のため同レベルの経験者との勝負の際に採用してもよいでしょう。

作者:青木 新(あおき 新)さま

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